瞑想とは?
運動が「体を鍛える手法」ならば、
瞑想は「心を鍛える手法」の一つです。
体を鍛える運動にも、サッカー・野球・水泳、などあるように、
心を鍛える瞑想もまた世界各国に多種多様あります。
・座禅、ヨガの瞑想
・イメージ トレーニング
・治癒の補助
・禁煙、禁酒、美容
・願いを叶える瞑想
・神への祈り、etc
各瞑想は、それぞれの目的を達成するために練られています。
なぜ多くの 瞑想法があるの?
20世紀の後半、心理学、生理学、脳科学、テクノロジーの発展が、
新たな瞑想法を誕生させてきました。
また、文化人類学者の地道な調査により発見された
「未開地におけるシャーマニズム」なども、
我々が「瞑想」と呼ぶ枠組みを日々拡張し続けています。
さらに、歴史のある瞑想法は、時代を経る中で枝分かれもし、
新たな技法を誕生させてきました。
瞑想法の変化は なぜ起こる?
我々が「伝統的」と呼ぶ瞑想法の誕生した背景には、
各時代・地域のニーズがあり、各瞑想法は、
それらを満たす方向で発展していったのです。
しかし社会の発展・変化に伴い、新たな問題・悩みは生じるもの。
各瞑想法はそのとき、
大別して次の二つの対応を迫られます。
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- それを解決する方向で、規則や戒律などを変化させ、 柔軟に対応・拡張していく
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- 逆に、「伝統を遵守すべき」との主張から、保守的になっていく
このような主張の変化が派閥を生み、
瞑想の技法にも影響を及ぼしていくのです。
瞑想法の変化
仏教を例とれば、開祖ゴータマ・シッダールダ(仏陀)の
入滅約100年後に、それは起こりました。
資料に寄れば、当時、サンガと呼ばれる仏教の戒律を確認する会合では、
主張の対立から二派が起こったとされています。
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- 上座部に位置する年長者を中心とした“戒律厳守”をとなえる派閥
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- 布教の実践に都市へ入って行った若者を中心とした、 「現場の変化(都市の発展)にともない、戒律を変えるべき」と “柔軟路線”を主張する派閥。
その争いは決定的となり、いわゆる上座部仏教(小乗)と、
大乗仏教に大別した歴史があります。
瞑想法の変化
仏教に限らず、あらゆる組織内では、時代の変化に伴い、
保守・革新の対立の構図は
必ずといってよいほど見られます。
時代の変化にともない、形骸化していく瞑想法。
その結果、時代のニーズを
補完するために新たに生まれる瞑想法。
また、文化(民族・地域・時代・社会性)の違いを考えれば、
実に多種多様の瞑想が
各地に存在するのがわかります。
時代のニーズに合わせて誕生し、
発展途上にある瞑想も多いのです。
どれが本物の 瞑想法?
「どれが本物の瞑想か?」と問うのは、
「数あるスポーツの中で、どれが本物のスポーツか?」
と問うのに似ています。
各瞑想はバリエーションの一つと言えます。
瞑想は、発生の歴史において、
宗教と密接な関係がありますが、
上記のような現状から、
瞑想の捉え方も昔より広義に解釈できるしょう。
瞑想とは
方法の違いはあれど、瞑想の目的は、
自分の「心の動き」を、そこから離れて「メタ視点で観察」すること、
それが基本です。
そこから様々な気づきが生まれます。
瞑想とは、「心の動き」を観察し、
心を主体的にコントロールするための手法です。